≪協会の概要≫
社団法人全国病院理学療法協会は、医師の指示のもとで理学療法業務に従事するマッサージ師・はり師・きゅう師・柔道整復師等を中心に、昭和23年に組織され、以来、会員の資質向上と権益の擁護を目的として、毎年、日本理学療法学会を主催し、また、各地方学会や各種の講習会・研修会等を積極的に開催して知識と技術の研鑚に努めてきました。
特に平成4年以降は、厚生省(現在の厚生労働省)の指導監督と、関係医学会の後援のもとに「運動療法機能訓練技能講習会(以下技能講習会)」を継続して開催し、平成8年(介護療養型医療施設においては平成15年)からは、この講習会受講者が「理学療法(U)の施設における(V)の算定要員」として診療報酬上に組み込まれるようになりました。
また、平成15年度からは、医療・福祉・介護等、幅広い領域における理学療法従事者として、より一層の専門性を高めるために、前述の技能講習会を受講し、認定試験に合格した方を対象に「技能認定登録者」として協会に登録し、課題学習等により3年間に30単位を取得した場合に限り登録の更新を認める「技能認定登録制度」を発足させています。
この制度に登録した「技能認定登録者」については、平成18年の診療報酬改定において、運動器リハビリテーション料(T)及び(U)の施設、並びに脳血管疾患等リハビリテーション料(U)の施設における算定要員として認められるようになりました。
≪組織及び事業≫
- 本協会は、地方会(中部会等)と都道府県支部より組織され、総務局・学術局・組織局・財務局・保険局・広報局・情報管理局が、それぞれの職務分掌に従い積極的に活動しています。
- 学術活動としましては、日本理学療法学会、及び各地方学会を毎年開催するほか、理学療法指導者講習会をはじめ、各種の講習会・研修会を開催して、理学療法従事者の知識と技術の向上に努めています。また、教育・研究活動の一環として会員向けに定期刊行を行っている学術誌「理療」は、I SSN 0288-3627Riry?として国際逐次刊行物に指定され、高い評価を得ています。
- 協会の広報活動としましては、機関誌「広報」を定期刊行し、会員用ホームページも開設しています。なお本協会は、視覚障害者対策にも意を注ぎ、点字理療、及び点字広報を発行し、録音テープの配付も行っています。
≪運動療法機能訓練技能講習会≫
- 理学療法士以外の理学療法従事者であって、医師の指示のもとに、運動療法・機能回復訓練等のリハビリテーション業務に従事している方々に対して、講習により最新の知識・技術の習得を図り、もって国民の保健・医療・福祉、及び介護の領域における資質の高いマンパワーとしての活用を推進するとともに、その役割を確立することを目的として、厚生労働省の指導監督と、日本医師会・日本病院会、及び多くの関係医学会の後援を受けて、平成4年以降、毎年開催している講習会です。 受講対象者 マッサージ師・はり師・きゅう師・柔道整復師・看護師・准看護師等の免許を有し、以下の施設で理学療法等に従事している方々が対象となります。
- @病院・診療所・その他の施設において、医師の指示のもとに、運動療法機能回復訓練などのリハビリテーション業務に従事している方。
- A介護保険施設・ケアハウスまたは介護保険に係る支援事業所・在宅サービス事業所、その他の福祉施設等で、運動療法・機能回復訓練等の業務に従事している方々が受講できます。
- 《 受講後の利点 》
- 技能講習会の受講による診療報酬、及び介護報酬上の利点として、技能講習会を修了し認定試験に合格して技能認定登録者として登録を行った場合には「技能講習会を受講するとともに、定期的に適切な研修を修了しているマッサージ師等の従事者(中略)」または、「運動器リハビリテーションの適切な研修を修了したもの」として運動器リハビリテーション料及び脳血管疾患等リハビリテーション料の算定要員として認められます。 ただし、平成18年4月現在、厚生労働省で算定要員として認めている職種は、技能講習会を受講した「マッサージ師・柔道整復師・看護師・准看護師」ですが、本協会では、はり師・きゅう師についても認めていただけるよう要望活動を積極的に行っています。
≪技能認定登録制度≫
- 技能講習会を受講し、認定試験に合格した方が、所定の用紙に登録料を添えて登録を行い、その後の3年間に、本協会が主催する課題講習会や学会等に参加して一定の単位を取得した場合に登録の更新を行う制度であり、平成15年度から実施しています。 登録者には「技能認定登録証」及び、取得単位の証明に必要な「技能認定登録手帳」が交付されます。 また、前項でも述べたとおり、診療報酬の算定要件となっており、マッサージ師等が医療機関で理学療法に従事する場合には必要不可欠な制度であります。 この技能認定登録制度は会員・非会員に係わらず登録することができ、登録者は当協会のホームページ上で氏名を公表しています。 この認定登録は、運動器リハビリテーションセラピスト登録と異なり、本人資格となりますので、勤務先を変更した場合でも診療報酬を算定ができます。